酒池酒林に溺れる お気楽、味のほどしらず。

朝昼晩、違う国の料理を食べている摩訶不思議、日本、日本人。

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酒池酒林に溺れる

お気楽_牡蠣油漬けお気楽_粕漬け_辨天娘 「用心深い酒だね。そう、おずおずしていて、はっきりしないんだ。まるで気が小さいんだから」。これは、ロアルド・ダールの短編集「あなたに似た人」の「味」の一節。葡萄酒の利き酒をめぐる、ドキリ、ニヤリの小品で、食や酒に通じた人は、「冷やっ」と、そうでない人でも楽しめる。

 

何しろ、「チョコレート工場の秘密」など、児童文学の作品が多い、元飛行機乗りの手練れ。面白い世界、保証します。

 

この作品でも紹介されている、年代物や銘醸物の葡萄酒は、「いただく一日前くらいに、部屋に置き、いうところの常温にしておく」な~んて、ややこしいことをするらしい。 そうすることにより、葡萄酒の眠りを覚まし、美味しくいただこうっていう寸法だ。とはいえ、この"おめざの酒"は、開栓してからの命が短い。もっともたないのは、醸造酒仲間のビール。栓を開け、注いでから時間がたったら、飲めたもんじゃない。 しかし同類の中でも、ある種の日本酒は、空気に触れ、酸化を利用し、時間と共に旨くなる。異端異質。奇酒でありながら、品の美を伴っている。

 

左上の写真は、太田酒造「辨天娘」の酒粕で仕込んだ、若桜(わかさ)大根と胡瓜の奈良漬。 右上は、京都の古美術「佃」のご主人佃さんお手製の「牡蛎のオイル漬」。私が、佃さんから頂き物をした御礼にお送りした、香港の「九龍醤園」の牡蛎油を使ってくださったもの。この項に挙げる、すべての酒に合う味。骨董の目利きは、酒肴にも通ず。


「どぶ」「娘」「鷹」に沈没す。 


お気楽_どぶ_生#37211;_瓶お気楽_どぶ_生#37211;_加藤杜氏 ビールの季節、7月。隣町の「蕎麦きり さいとう」のご主人から、「今度、奈良にある久保本家酒造の杜氏・加藤克則さんを囲んで、「生酛のどぶ」を"呑みまくる会"ってのをやるけど来る?」というお誘いを受けた。この"どぶ"。酸味が効き、切れがよく、今までの"にごり"に対する印象を覆させられる酒である。断るわけがない。即答。「行く、行く」。

「どぶ」を醸す加藤杜氏とは、初対面。体つきに似合わない(いや、失礼!?)繊細な気遣い、気働きに頭を垂れるばかり。

 

「あの旨さって、一体、なんなのさぁ?」を聞こうと思いきや、盃をすする回数があやしくなり、気づけば、酩酊も酩酊。しっか~し、いくら、美味いといっても、「一人一升、呑むのは危険を伴う」を、この会で学んだ。 


お気楽_辨天娘_太田さん お気楽_辨天娘_蕎麦きり_さいとう お気楽_辨天娘_尾瀬さん
お蕎麦やさんからの二度目の誘いは、十五夜を過ぎた頃だった。鳥取県の「辨天娘」を醸す太田社長と、漫画家の尾瀬あきらさんをゲストに、「すべての"娘"をいただく」という、危ない!?催し。「夏子の酒」の著書と、筋の通った酒造りをする蔵元。思考無用、即応。 

 

お気楽_辨天娘_瓶280X210蔵元が持って来られた娘達の中には14BY(Brewers Year平成14年7月~平成15年6月醸造年)15BYも含まれていた。盃を重ねるごとに、娘たちの器量が冴え渡る。「どぶ」に続き、またしても、一人一升、呑んでしまった、そうな。

"美人の育て方"を伺おうと、太田社長にお尋ねするも、太田酒造で造っている奈良漬けのあまりの美味しさから、野菜作りや漬け物専用の蔵の話ばかりに...。酔っ払いの無礼にも関わらず、一つひとつ丁寧にお応えいただいた姿勢に、「良い酒は人(柄)が醸し出す」を知る。

 

今月は、「池田屋酒店」のご主人からの朗報。「鷹勇の総杜氏、坂本俊氏の酒のコレクションを飲み干すってのをやるけど、来る?」「坂本さんも同席するよ」。って? 秒打つ間もなく、アイアイサ~。  

   
お気楽_鷹勇_黄綬勲章 お気楽_鷹勇_坂本杜氏 お気楽_鷹勇_池田屋別注
お酒を提供してくれたのは、NPO法人「食品と暮らしの安全基金」の代表・小若順一氏。感謝。とりわけ、10年ほど前に仕込んだ酒には「凄み」と「力」があり、活きていた。数多くの「鷹勇」をきこして、ベロも脳天もおかしくなっているはずなのに、この酒が抜きん出ていたのを、はっきり覚えている。  

お気楽_三平さん_与野さんお気楽_鷹勇_瓶翌日の昼、かの蕎麦屋で坂本杜氏に再会する機会を得た。酩酊する前に、酔いを覚醒してくれた"10年モノ"について聞いてみる。

 

すると、「いや、あれは、ね。本当は心配だったんだよ。どうなっているか。ま、でもいけたね~っ」。これこそ「鷹勇」。これぞ名杜氏。晩秋を忘れさせる陽だまりの中、話は尽きず、あっという間に時間が過ぎた。

 

三人三様、酒の造り手にお会いして、しみじみ思う。「人が、酒を造る」のだと。 「人」といえば、これらの三つの会すべてで、お燗番をかってでた「池田屋酒店」の主人・池上さんをはじめ、多くの方のサポートがなかったら、宴の余韻が違っていたことはいうまでもない。

残り物に「福」が。

お気楽_酒粕_ゴルゴンゾーラ_寄り お気楽_酒粕_ お気楽_酒粕_ゴルゴンゾーラ_器
ちゃんと造った日本酒は、「体にも、財布に優しい」。酒を絞ったあとの酒粕は、もはや粕とは呼べない働きをする。魚や肉を漬けるのなら、5、6回、使い回しできる。今風に言うなら「リサイクルeco」ってもん。加工する以外に、そのまま酒肴にいただくっていう手もある。一押しは、ゴルゴンゾーラと久保本家、加藤杜氏調製の「塩粕」のタタキ風(?)。簡単至極。酒が進み、止まらなくなる。最後に「至福、「口福」が残ります。

関様
お訪ね、ありがとうございます。

吟香ふんぷんの酒も困りますが、粕でも、やはり。

粕汁で暖をとることから、美容まで、もうこうなると、「粕」
だなんて、云ってはいけません、ね。

「睡龍式、酒粕ブック」なんての作ってもいいかもしれません。

寒も極まる、京都の暮れ。くれぐれもご自愛ください。
明日から、小生は同じ古都の、北タイのチェンマイに引き篭
もりです。

年明け、一月にはお訪ねしますので、よろしくお願いいたします。
多謝 Ajinci


[ 2009/12/08 09:05 ] [ 編集 ]
寒々としてきた都です。
店主と寒いときは粕汁にかぎります、と睡龍きもとのどぶの粕汁をすすってます。

 以前、香りがぷんぷんの粕をもらって使い道に困ったことがあります。吟醸香のような香りが強すぎる粕は料理には使うのが難しいのです。
 それが先日、睡龍のブレンダーさんのアドバイスで解決したのです。香りの強いものは。お茶パックにいれて湯船にいれアロマ効果ありのお風呂に!!
 または、顔に貼り付けて酒パックも!
まさに寒々したうえに乾燥したこの時期にぴったりの使い道じゃないですか!!なんと、まったく考えもしませんでしたんで、まさに目から鱗!!
 ぜひ、吟醸香の強い粕をお持ちの方はトライしてほし
いものです

[ 2009/12/07 23:44 ] [ 編集 ]
xiaokobamiki 様
いやはや、更新遅れまして、申し訳ございません。
御礼を言われるなんて、 こちらこそありがとうございました。

ちと酒に溺れすぎの日々でございまして、いい訳無用、たっは謝。
すべからく、人、生命の営みに微生物の関与無きは、ありません。
健康と病気、腐敗と発酵の関係かと。

良い酒は、その住処に長年潜んでいる菌を利用して発酵を促進して
います。蔵の醸す味に、変化があるのがうなづけます。
ここで紹介した、ちゃんとの日本酒の蔵製、粕はイウトコロノ粕で
はなく、個の意志在る産物です。是非お楽しみください。 多謝 Ajinci
[ 2009/11/29 09:01 ] [ 編集 ]
更新心待ちにしていました!

自然の中にある昔ながらの酒蔵での酒造りや、
美しい器で料理と共に供される日本酒に「日本の美」を感じます。
が、下戸ゆえに、そうした鑑賞だけで終わり、
味わえないことを常々残念に思っていたんですが、
酒粕で「味わう」ことができるんですね!
これからは「素敵な酒粕」を探す楽しみができました♪
ありがとうございました。
[ 2009/11/28 17:48 ] [ 編集 ]
marvelous-days 様
お訪ね、いただきありがとうございます。
「どぶろくの造り方」か。好好。でもね、自家製も度が過ぎる
(この場合アルコール度ではない)と、お国のおふれにふれま
する。お気をつけを。
京都に韓国料理屋さんのオモニお手製「マッコウリ」を出しく
れるところがあります。ソウルの利川=イチョンの民族村で醸
すのと変わらない、それ以上の美味しさがあります。これもふ
れるので、直にお伝えできるとき、そっと、お教えいたします。
「生もとのどぶ」旨い、です。  多謝 Ajinci


[ 2009/11/28 11:15 ] [ 編集 ]
奈良の久保本家酒造(^^).
楽しそう~.楽しいお仲間もお持ちで,こちらまで楽しくなります.
先日「どぶろくの造り方」の本,買いました.仕込んでみようかな~.
[ 2009/11/27 22:12 ] [ 編集 ]
yukarist 様
お訪ねいただきありがとうございました。

あひゃっ、いきなり女性の方から、「味わいつくされたようで、
娘さん、、、」の下り.。冷やり、汗でございます。

更新が遅れ、燗酒でしたら燗冷ましの頃合い。しっかりした酒は、
この冷ましていく間の変化も楽しめます。是非、お試しください。

「独り、PCにむかいつつ、、、」の情景は確かに、、、、ですね。
もうすぐ、私達がタイに駆けつけますし、チェンマイにお越しいた
だければ、いつしかどこも公共の場ってことに、なる、かなー。

良い酒に惚れませう。  多謝 Ajinci




[ 2009/11/25 09:20 ] [ 編集 ]
ずらりと並んでますね、娘さん。
じっくり味わい尽くされたようで^^

こちらタイではなにかにつけお酒は悪とされており、公共の場で気持ちよく飲むのは意外に至難の業。
飲みたい時は一人PCに向かいつつ...というのが日常化してしまいました。寂しい限りです。

難しい事はさっぱりわかりませんが、日本酒の力強さ、お酒の場の幸せ感をこちらのお写真からお裾分け頂きました。正にるんるんるんってな気分です!
[ 2009/11/24 22:55 ] [ 編集 ]
N.kojima 様
いつも、コメントをいただきありがとうございます。
良い酒を醸す人。良い酒を吞む人。善し悪しを、自身ではかれる。
そうした個々の物差しがあることが大切ですね。

おびただしい物ものに囲まれて暮らしていますが、真に必要な物
って、そんなにあるのかしら。
時のご馳走というと、いやらしいですが、美味しい時間に、酒は
似合います。  多謝 Ajinci



[ 2009/11/24 19:31 ] [ 編集 ]
今回の記事はお酒の香りがしてきそうですね。
なにごとも、そうなのだとは思うのですが、
天地の恵みってすごいですね。
お酒とも成れば、まさに、エキス。
そして、それを興ずる杜氏たちの技。
天をあおぎ、地に座って酒を飲むは自然と人文化の
象徴のようにも感じられてまいります。
糟も利用する知恵もすごい。
地産地消ふくめ、食文化、工芸、芸能と
連鎖した循環を大事にして行きたいなと
自分に言い聞かせております。
[ 2009/11/24 19:08 ] [ 編集 ]
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Author:Ajinci
どんなものを
食べているか言ってみたまえ。
君がどんな人であるかを
言いあててみよう。
by Jean Anthelme Brillat- Savarin

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